愛し愛される幸せなんて…本やテレビの中にしかないと思っていました…
「25歳までに結婚しないとって、とにかく必死でした」
暁子さん、57歳。
短大を卒業後、24歳の時に結婚なさいます。
けれど…
「お互いに焦った結婚だったんでしょうね。
主人は主人なりに、頑張ってくれていたと思うんです。
でもそれは、私が尽くすことが大前提。
ずっとこの暮らしが続くんだろうな、って、半ば諦めていましたね」
全てのきっかけは、同窓会の知らせでした。
何度も欠席を続けていた暁子さん。
「今年は出席してもいい?って主人に伝えたら
『俺のメシはどうするんだよ?』
その瞬間、言い表すことのできない感情があふれてしまって」
ずっと我慢してきたのに…
私が意見を持つことは、いけないことなの?
これから、どうしたらいいの?
そんな折、暁子さんはメール占いに出会います。
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「それほど占いに興味は無かったけれど、誰かに聞いてほしい、受け止めてほしい。
その一心を、メールにぶつけていましたね。
それに“初回無料”という安心感もありました。」
送信ボタンを押したら、とてもスッキリしたという暁子さん。
「いつもの景色が違って見えたことを覚えています。
手の込んだ夕飯を作ったりして」
その、数時間後…
暁子さんのもとに、2000字にわたる鑑定結果が届きます。
「私宛に長いメールをいただいた、ということがまず嬉しかったんです。
主婦をしていると、個人的にメールをいただくことなんて、まずないですから」
読み進めていくうち、暁子さんの眼からこぼれ落ちる涙…
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これまで、本当によく頑張ってこられましたね。
もう、大丈夫ですよ。
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「この部分にどれだけ救われたか…
大げさに聞こえるかもしれませんが、私も生きていていいんだ!って思えました。
1文字1文字が、励ましてくれているように感じられたんです。
思いの丈を綴っただけなのに、性格や考え方、これまでの経緯…
自分でも気づいていなかったことまで、全てに頷き、驚きました。
けれど、ここだけは信じられませんでした。
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そう遠くないうちに、周りで転機が起こります。
この転機を活かすことができれば、心華やぐ未来が待っていますよ。
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これまで何十年も過ごしてきたのに、転機…?
鑑定だから、良いこと言ってくれたのかな、なんて思って、読み流しました」
しかし、数日後。
温かい愛にあふれる未来へ、暁子さんの人生は動き始めます。
『あれ?佐伯さん?』
旧姓で呼ばれるなんて、久しぶりだわ。
「そうですけれど…ごめんなさい。私急いでいて」
えっ!
「秋山君、だよね?」
秋山君。
私が一番好きだった人。
手紙を何度も書いたけれど、結局渡せずにいたのよね。
『佐伯さん、これから時間ある?』
「少しだけなら…」
その後、深い関係を結ぶまでに、時間はかかりませんでした。
「お恥ずかしいけれど…
朝が来るたびに、彼を好きになっていくんです。
お互いを大切に思い合っていくという意味を、この年になって初めて知りました。」
そして、充実した日々を重ねていくほどに
“彼と共に生きる”ことは、憧れから目標に変わっていきました。
彼と同じ景色を見ていたい。
喜びや楽しさ、悲しみ…
全て、彼と分かち合っていきたい。
「いろいろあったけれど、今は独身」という彼との未来しか、考えられなくなっていた暁子さん。
けれど、そのためには乗り越えなければならないものが…。
こんなこと、誰に相談したらいいんだろう。
私のわがままで、彼まで失ってしまったら…。
もう、どうしていいかわからない!
その時、メール占いのことを思い出したという暁子さん。
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「初めて相談した時とは、内容も自分の思いも違うけれど、
受け止めてほしい!という一心は、変わらなかったような気がします。
主人へのもどかしい思いも、
彼への愛情も、
“あふれる”ものなんだなあって、変なことを考えていましたね。」
数時間後—。
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試練は乗り越えることができるからこそ、試練。
彼にも、旦那様にも、まごころの気持ちを大切にしていくことができれば、思い描く未来へ導かれていきます。
あなたを幸せにしてくれる人は、すぐそばにいますよ。
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先生からの温かいメッセージに、優しく背中を押してもらったような気がしました。
その翌日、彼に会うなり、自分の気持ちを隠さずに伝えると…
「何で先に言っちゃうの。
僕も今日、その話をしようと思っていたのに。
遠回りしてしまったかもしれないけど、これからずっと、そばにいてください」
彼からの、突然のプロポーズ。
「ぎゅっと抱きしめてくれた彼の腕の中で、涙が止まりませんでした。
幸せって、愛って、こういうことだったんだ、って」
帰宅後、旦那様に気持ちを打ち明けた暁子さん。
「嘘偽りなく、自分のまっすぐな気持ちを、全て伝えようと決めていました。
すると主人は
『こういうお前を見たの、初めてだな。
お互いの幸せを願う気持ちは、俺もずっと持っていたよ』といい、離婚に同意してくれました。
あまりに順調で、なんだかびっくりしてしまって」
そして、今。
暁子さんは彼と、再婚の準備を進めています。
「彼と過ごしていると、お互いがひとつになったような、不思議な感覚になるんです。
愛情、というものに憧れ続けていたけれど、
胸の内で大切に育んだ愛を二人で分かち合うことで、大きく実らせることができるんだな、って感じています」
幸せいっぱいの暁子さん。
「今日は彼が早く帰ってくるんです」と言い、軽やかに歩いていかれました。
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